とある日の雪山登山の翌日の話

トレッキング
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ピエリ守山店:兼松です。

とある日の野伏ヶ岳の翌日は、予定通りに『大日ヶ岳』へと向かいます。

大日ヶ岳、野伏ヶ岳は共に両白山地と呼ばれる山域に含まれる主な山々で、以前訪れた『別山』『白山』なども同じ山域にあります。

今回の大日ヶ岳は、新しく追加した装備のフィールドテストも兼ねて1泊2日テント泊のゆったりプランにしてあります。1日目に前大日付近まで登り、どこか適当な場所にテントを張り1泊、翌日に大日ヶ岳、天狗岳のピークを踏んで折り返し下山の予定です。

高鷲スノーパークから登山を開始します。ザックも前日の45ℓから65ℓへと変更し、食料や水、テント、マット、シュラフなどのテン泊に必要なものを追加します。

スキーヤー、スノーボーダーで大賑わいのアウェイ感漂うセンターハウスで登山届けを提出し、ゴンドラ往復券を購入します。外に出て、ゴンドラ乗り場への道のりも超アウェイ。ゴンドラに乗れば安らげるかと思ったら、ゴンドラ内はとても暑く、これまた我慢の時間が続きます。

しばらくしてゲレンデトップへ到着。ゴンドラを降りて登山口へ向かいます。

『ここから先はコース外です』の看板を越えました。スキー場管理区域の外は自己責任エリアです。

どピーカンの中、ブナ林の中をのんびりと歩いて行きます。稜線から急登に差し掛かり、巻き込むように登っていると上の方から元気な声が聞こえます。

『オーーーーーイっ』(^^)ノシ

見上げると昨日野伏ヶ岳で出会った山スキーヤーのお二人です。会えましたね。お二人今日は、大日ヶ岳北斜面を攻め落としてきたそうです。しばし談笑。そしてお別れ。良い出会いがありました。

野営地の前大日まではあっという間です。テントが張れそうで風が弱そうな地形、BCの邪魔にならない所を探します。稜線から少し下りブナ林の隙間に良さげな場所を見つけました。積雪量は持ってきたプローブがすっぽりと刺さるほどで、3m以上あります。十分な積雪ですので、テント設営のため掘り下げて整地して行きます。

ある程度のところで、ブロック状に切り出せるかと思ってましたが、掘っても掘ってもサラサラドライな雪です。おかげで整地にも、風除けの壁作りにも時間がかかりましたが無事にテントの設営完了です。

時間はたっぷりとあったので、雪洞を掘ったりしながら無駄に体力を消耗させて過ごします。

お手軽雪山ハイクで人気のこの山はほとんどの方が日帰りで楽しんでいます。そのため、15時を過ぎる頃には山には誰もいなくなるのが基本です。

風も無い穏やかな日。

今日は動物の声もなく。

聞こえてくるのは、POPな音楽・・・??

お隣にあるダイナランドからですね。

18時ごろには日の入りを迎えます。鎌ヶ峰奥に沈んでいく夕陽。

今日は月が明るくて星は見えませんでしたが、月明かりに雪が照らされて、とても幻想的な風景でした。

テントと月。

夜中は放射冷却で冷えるかと思いましたが気温はマイナス7度ぐらい。思ったほど下がりませんでした。とりあえず、追加した装備でマイナス10度ぐらいなら十分な性能だということがわかりましたので、フィールドテストとしては上々です。

朝起きるとテント内の結露は凍りついていましたが、背中の冷えはなく、R値6.0のマットの凄さを実感します。

大日ヶ岳山頂で日の出を見るために夜明け前から登り始めます。この日はダイナランドの早朝営業はなく、静かな朝かと思いましたが、稜線に出るとなかなかの強風です。

乗鞍岳と御嶽山の間から登る太陽。大日ヶ岳山頂から。

朱く染まっていく白山、別山。手前は天狗山へと続く稜線。

大日ヶ岳山頂を後にして天狗山へ続く稜線を進んでいきます。天狗山も野伏ヶ岳と同様で一般登山道はなく、無雪期は藪に覆われるため積雪期に登るのがおすすめです。

周辺の雪も染まっていきます。

北斜面は面ツルで残ってます。雪もドライで楽しそう。

ファーストトラック。

どなたかのトレースはまだまだ先へと続いていました。どこまで行かれたのでしょう。そして楽しそう。

白山と別山。

前日登った野伏ヶ岳と小白山。

のんびりと朝ごはんを食べて下山を始めます。高鷲スノーパークのゴンドラが動き始めたのか、大日ヶ岳山頂付近にも人影が見えます。いつもの賑やかな山頂の風景でした。

テントまで戻りで撤収準備をしていると、続々と登山者さんが登ってきます。何人かの方々が興味深そうに近づいてきて声をかけていきます。しばし談笑。皆さん山がとても好きそうなご様子。

そして、無事に下山したことをセンターハウスで報告して登山終了です。

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