ピエリ守山店:兼松です。
今回は岐阜県郡上市と福井県大野市の境にある『野伏ヶ岳』へ行ってきました。
標高1,674mの野伏ヶ岳は日本三百名山、ぎふ百名山に選出されていますが、一般登山道はありません。無雪期は激しく藪に覆われているため、登頂は困難とされています。そのため、残雪期の登山が人気の山です。
登山道が無いためコースタイムはありません。
登頂ルートは、南南東へと伸びるダイレクト尾根と呼ばれる稜線を利用して山頂を目指すことが一般的です。標高差はおよそ1,000mほどです。
今回も白山中居神社登山口から林道を経由してダイレクト尾根を目指します。
登山道に入り、石徹白川に沿って林道へと入って行きます。つづら折れに長く続く林道を縦へ縦へとショートカットしながら登って行きます。
一部トレースはありましたが、どこへと続くルートかはわかりませんので信用しません。ルートのない山では現在地を常に確認しながらの進んでいきます。周辺には谷や沢もあり注意が必要です。今回はやや南側へと進路をとり稜線に取り付くようにしました。
前方には山スキーのお二人と、6名ほどのパーティが見えました。おそらくスノーシューを装着していると思います。僕は12本爪アイゼンを履いています。
ジグを切るスキーヤー、法面をトラバースするパーティ、直登する僕。それぞれ得意な登り方でそれぞれの方向へと進み見えなくなりました。後でわかりましたが、全員目的地は違っていたようです。行き先不明のトレースは信用してはいけません。
正面に見える稜線を目指して進んでいきます。雪はドライで歩くよりは滑る向きです。
稜線にあがると共に風が強くなってきました。山頂付近には雪煙も見えます。
この辺りからの雪質は風で叩かれた固めの雪へと変わり、アイゼンの爪がよく効いて歩きやすくなってきます。
ダイレクト尾根稜線から東尾根へと合流します。山頂はもう目の前です。
左側は全て雪庇でした。左側の景色に気を取られ過ぎると落ちます。
奥には荒島岳。
小白山へと続く稜線。銀杏峰も見えます。
貸切状態の山頂と360度展望を堪能し下山を始めます。
下山は少し回り道をします。前回登った時、和田山牧場跡地から見る野伏ヶ岳がとても印象的だったので登り返しながらお気に入りの場所へ。
帰りに林道を歩いていると、後ろからスキーヤーの二人が下ってきました。行きに見かけた山スキーのお二人でした。
『こんな天気いいのに日帰り?』とサラッと聞かれたので、『僕たち明日から大日ヶ岳なんです。』と答えると、お二人も明日は大日ヶ岳を攻める予定だそう。そんな偶然あるんですね、なんてことを言いながらしばらく談笑してこの日はお別れしました。
さぁ、翌日もお二人には会えたのでしょうか?続きは『大日ヶ岳編』へと続く??