ピエリ守山店:兼松です。
とある休日の前夜、いつもの様に天気予報を眺めているとなんだか天気の良さそうなエリアがあります。季節は雪解けが進み、梅雨前線と好天を繰り返すころ。標高2,000m前後では高山植物が見頃な様子。
ということで今回は花の百名山、日本三霊山のひとつ『霊峰 白山』へ行ってきました。
山頂直下にある室堂まではいくつかのルートがありますが、花がたくさん見られるのは観光新道というルート。多くの方が歩く砂防新道に比べて、急登の区間が多いことと若干足場の悪いところがありますが、尾根道に咲く花はとても綺麗でした。
登山口の別当出合から山頂の御前ヶ峰までのコースタイムは登り5時間30分程度、標高差は1,550mです。
登山口の別当出合周辺は、一定の期間マイカー規制により駐車場まで自家用車の乗り入れが禁止されます。この日はまだ規制前ということもあり、別当出合には多くの車がありました。中には自衛隊の車両もあり、今日は隊員の方々も登るようです。途中何度か見かけましたが訓練(遠足?)な様子でした。救助じゃなくてよかった。
駐車場から少し距離のある階段を登り、別当出合休憩舎で登山届を提出して午前6時にスタートです。すぐに観光新道と砂防新道の分岐がありますが、ほとんどの方が砂防新道に向かいます。観光新道へ向かう人はごく僅かでした。
歩き始めてすぐに急登があり、その後は足場の悪い急登と崩壊気味のトラバースを繰り返しながら樹林帯の中を登っていきます。しばらくするとササユリなどが見られるようになってきました。時折抜ける風が稜線が近いことを教えてくれます。
別当坂分岐に到着しました。標高は2,000㍍程、視界を遮る木々はなく眺望の良い稜線です。昨秋登った別山とその時歩いたチブリ尾根も見えます。こちらの観光新道を選んでよかった。
ではこの先の尾根沿いを歩いていきます。ササユリやニッコウキスゲの甘い香りがふんわりと漂う登山道、とても心地の良い空間です。
今年はニッコウキスゲの当たり年なのか、尾根沿いには至る所に群落地がありました。この尾根を超えた先に弥陀ヶ原と呼ばれる台地があります。
途中いくつかの雪渓を登り終えると、今歩いている観光新道とメジャールート砂防新道の合流地点の黒ボコ岩へ到着です。この黒ボコ岩を過ぎると弥陀ヶ原があり、しばらくは平坦な地形で植物保護のための木道が続きます。
この辺りからはまた植生が変わり、イワカガミやチングルマ、ナナカマドなどが咲いています。
正面の雪渓から流れてくる風はひんやりと心地よく、しばらくは暑さを忘れます。少しガスが出始めましたがこれも夏山らしい雰囲気を楽しめます。
木道が終わると再びゴロゴロとした岩の登山道へと変わり、この急登を超えて室堂へ到着しました。今日は多くの方が訪れている様子。
ここまでは4時間とまずまずなペースです。御前ヶ峰までは残り標高差250m、40分です。ガスがどんどん濃くなってきてますので、一旦室堂はパスして山頂を目指します。
標高2,702㍍の白山御前ヶ峰に到着しました。
辺りはすっかりとガスに包まれてしまいました。山頂からの景色は見えませんね。残念。
室堂で休憩をとり、帰りは砂防新道で帰ります。
黒ボコ岩の分岐を過ぎてしばらくはミヤマキンポウゲやハクサンフウロが綺麗に咲いていました。ガスの中の花畑も幻想的で素晴らしかったです。
別当出合登山口近くにある吊り橋まで戻ってきました。最後にここを渡る時に感じる風はなんとも言えない心地よさがあります。無事に下山です。
今日もとても良い日でした。